ミッションを決めよう

この章の最後に、ミッションを決めましょう。ミッションとは、プロダクトが果たすべき使命のことをいいます。あなたはプロダクトの創設者です。つまり、プロダクトのミッションはあなた自身のミッションでもあります。「自分はそのミッションを果たすために生まれてきたんだ」と、心から信じられるものをミッションにしましょう。

大げさに聞こえますが、このことはとても重要です。なぜなら、ミッションは人の共感を生むという重要な役割をもっているからです。

プロダクトをつくる上で、いろんな人と関わることになります。ユーザーはもちろん、メンバーやステークホルダーなど。こういった方々からの共感は、プロダクトの大きな力になります。たとえばミッションに共感したユーザーは、プロダクトにとって貴重なフィードバックを積極的にくれるかもしれません。

また、自分自身がミッションに共感できることも大切です。プロダクトづくりという長い道のりにおいて、ミッションへの共感はモチベーションの大きな源泉になります。共感という意味以外でも、ミッションが果たす役割があります。ミッションは、プロダクトに一貫性をもたらします。

プロダクト開発において、機能を追加したり削除したりします。それ以外にもいろんな施策を行うことになります。このとき、ミッションは「なにを追加してなにを削除するか」、「どういう施策を行うか」といった判断基準になります。

ミッションの実現に必要なことをやり、関係ないことはやらない。ミッションを定めて、人や自分自身に共感を生み、プロダクトに一貫性をもたらしましょう。

まとめ

ミッションはプロダクトが果たすべき使命のこと。人が共感できることばにすることでいろんな人の協力を引き出せたり、自分が心から共感できるミッションはモチベーションを高めてくれます。

やってみよう

あなたが解決しようとする課題が解決されたとき、世の中はどうなっているのでしょうか。見るだけで「やってやろう」という強い気持ちがあふれてくることばで表しましょう。

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ミッションについては、「ミッションの決め方」で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

例: ユーザーコミュニティ

私は解決したい課題として次のように書きました。

私が解決したい課題は、プロダクトの開発者にとって「自分のプロダクトをすきになってくれるユーザーをふやして、コミュニケーションをとりたい」、ユーザーにとって「すきなプロダクトをみつけて、応援したい気持ちを満たしたい」という課題です。

この課題が解決されたとき、世の中はきっとプロダクトづくりを中心としたポジティブなコミュニケーションであふれていると思います。つくっていて楽しい、使っていて楽しい、そんな世の中です。

これをふまえ、私はこのプロダクトのミッションを「プロダクトをつくるドキドキとつかうワクワクのかけ算を最大化する」というふうに掲げました。「このミッションを実現するために自分は生まれてきたんだ」と信じ込み、これからプロダクトをつくっていきます。

著者
Hiroki Zenigami

テクニカルライター。元エンジニア。共著で「現場で使えるRuby on Rails 5」を書きました。プログラミング教室を作るのが目標です。

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