次は、プロトタイプをつくっていきましょう。プロトタイプは、ひとことで言うとプロダクトの試作版です。リーンキャンバスで書いた解決策が、画面上でどう実現するかを描いたものです。
この章の目的は、解決策が問題ないかどうかを検証することです。つまり、ユーザーに解決策を見てもらわないといけません。ただ、実際にものをつくるのは時間がかかってしまいます。このためプロトタイプをつくります。
プロトタイプは試作版なので、時間をかけずにつくれます。このプロトタイプをユーザーに見てもらって、結果をもとに改善します。この繰り返しで解決策をブラッシュアップしていきます。
プロトタイプには、いろんな種類があります。一番簡単につくれて効果があるのはペーパープロトタイプです。ペーパープロトタイプはその名のとおり紙に手書きで画面を描きます。多少見づらいというデメリットはありますが、解決策を検証するという目的は十分に果たせます。プロトタイプをつくって、解決策を検証する準備をしましょう。
プロトタイプは、解決策を画面上でどう実現するかを描いたもの。解決策を検証するという目的のためにつくります。
やってみよう
リーンキャンバスの解決策をもとに、プロトタイプをつくってみましょう。前のセクションでつくったフックモデルがきちんと作用するように画面を設計しましょう。
プロトタイプについては、「プロトタイプの作り方」で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
例:ユーザーコミュニティ
私が書いたリーンキャンバスでは、解決策を「開発者とユーザーからなるコミュニティ」としました。また、フックモデルではユーザーからのリアクションや回答、フォロワー数といった数値のチェックが重要だと定義しました。これをもとに、開発者側のプロトタイプを次のようにつくりました。

ふだんは紙とペンでペーパープロトタイプをつくりますが、ここでは例として紹介するので、わかりやすいようFigmaでつくりました。このプロトタイプをもとに、ユーザーインタビューをしていきます。