解決したい課題を見つけよう

では、さっそくプロダクトをつくりはじめましょう。とはいったものの、なにからはじめればいいのでしょうか。そもそも、プロダクトとはなんなのでしょうか。

プロダクトとは、それを利用する人、つまりユーザーの課題を解決するための道具です。たとえばGoogleは、ユーザーがなにかを知りたいという課題を、検索エンジンという形で解決しています。まず、ユーザーのどんな課題を解決するのか。ここがプロダクトづくりのスタートになります。

ここでひとつ抑えておくべきポイントがあります。プロダクトは「ユーザーの課題を解決するための道具」ですが、ただなにかを解決すればいいというわけではありません。解決する課題にとって重要なのは、あなたが心の底から解決したい、と切望する課題であることです。

たとえばあなたが本当に困っていること、あるいはあなたの家族や親友が本当に困っていることです。そういった課題をみつけて、プロダクトにします。

なぜ心から解決したいと思う課題でないといけないのでしょうか。それは、プロダクトづくりがとても長い道のりだからです。プロダクトをつくる上では、たくさんの困難が待ち受けています。そういったときの原動力になるのが、その課題を解決したいという強い気持ちです。

また、解決したいという強い気持ちは、人の心を動かします。プロダクトづくりは、長期的に見るとユーザーや一緒につくる仲間が生まれます。こういった人たちの共感をうむことで、プロダクトがよりよい方向へと進んでいきます。課題を解決したいという気持ちは、プロダクトづくりに重要な要素です。あなたが心から解決したいと思う課題をみつけてみましょう。

まとめ

プロダクトとは「ユーザーの課題を解決するための道具」のこと。解決したいと心から思う課題をみつけることが、プロダクトづくりの第一歩となります。

やってみよう

あなたのふだんの生活をふりかえってみて、なんとなく不満に思っていること、なんとかしたいと思っている問題を洗い出してみましょう。その中からひとつ、心の底から解決したいと思う課題を見つけましょう。

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解決したい課題の見つけ方については、「ユーザーの課題を元にアイデアを出す方法」で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

例: ユーザーコミュニティ

このガイドでは、架空のプロダクトをもとに、ストーリー形式で例を示していきます。筆者が想定した架空のプロダクトではありますが、実際にユーザーインタビューをしているので、よりリアリティのあるストーリーになっています。あなたのプロダクトづくりの参考になればと思います。

では、私が解決したい課題の話に移ります。私が解決したい課題は、プロダクトの開発者にとって「自分のプロダクトをすきになってくれるユーザーをふやして、コミュニケーションをとりたい」、ユーザーにとって「すきなプロダクトをみつけて、応援したい気持ちを満たしたい」という課題です。

私はプロダクトづくりが趣味です。時間があれば、ひとりでプロダクトをつくっています。プロダクトづくりで一番重要なのが、ユーザーの声を聞くことです。「こういう課題を解決したい」と思っても、本当にユーザーがその課題を抱えているかはわかりません。なので、ユーザーと会話して、課題が本当に存在するのかを確かめる必要があります。

ただ、ここでひとつ問題があります。それはインタビューをするためのユーザーがなかなか集まらないことです。その課題を抱えていそうな人をTwitterで見つけて声をかけてみて、協力いただけることもあります。ただとても大変で、成果もなかなか出ません。

また、私はいろんなプロダクトを見るのがすきで、とくに「誰かがプロダクトをつくっているプロセス」を見るのがすきです。でも、つくっている人をみつける機会はあまりありません。Twitter経由で個人の開発者の方のツイートを見つけてフォローしたりしますが、なかなかそういった機会にめぐりあえません。

開発者の方は、開発プロセス以外のことを多く投稿していたりもします。開発のことだけをみて応援したい自分にとっては、フォローの継続にいたらないこともあります。プロダクトのつくり手、ユーザーどちらにも解決すべき課題があるな、と思いました。こういった経緯で、上で書いた課題を解決したい、と心から思うようになりました。

この課題を解決しようと、プロダクトづくりを決意しました。

著者
Hiroki Zenigami

テクニカルライター。元エンジニア。共著で「現場で使えるRuby on Rails 5」を書きました。プログラミング教室を作るのが目標です。

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