顧客ライフサイクルを計測しよう

プロダクトの構築中は、とにかく改善を続けることになります。具体的にいうと、ユーザーの認知を集めてから収益につなげるまでの価値の最大化をめざします。では、どういう方針で改善を行えばいいのでしょうか。これは、顧客ライフサイクルを計測するやり方があります。

顧客ライフサイクルとは、ユーザーの行動を整理してプロダクトの成長につなげるためのフレームワークで、代表的なものにAARRRモデルがあります。AARRRモデルは、ユーザーがプロダクトを(1)認知してから(2)利用を開始し、(3)定着を経て(4)他ユーザーへの紹介や(5)収益になるまでの流れを定義したものです。この5つのステップを計測して数値を改善していくことになります。

なぜこの数値を改善していく必要があるのでしょうか。たとえば、プロダクトの中で「ユーザーの定着」に課題があるとします。この状態で集客にお金をかけたとき、ユーザーへの認知や利用開始はされても、定着にはいたりません。つまり、その後のステップである他ユーザーへの紹介や収益にはつながらない、ということになります。

定着の課題を解決した上で集客に力を入れることで、集客にかけたコストに対する収益を最大化することができるのです。こうした課題の明確化と改善のための取り組みが、顧客ライフサイクルをとおして見えてきます。顧客ライフサイクルを定義し、計測して、プロダクトを改善するための準備をしましょう。

まとめ

顧客ライフサイクルはユーザーの行動を整理することでプロダクトの成長につなげるためのフレームワークです。代表的なものにAARRRモデルがあります。

やってみよう

プロダクトの顧客ライフサイクルが、どの指標に該当するか考えてみましょう。また、計測のための実装をしましょう。

関連記事

顧客ライフサイクルについては、「顧客ライフサイクルを定義する方法」で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

例:tsukuri

tsukuriは、開発者とユーザーからなるコミュニティサービスです。以前作成したグロースサイクルを参考に考えると、開発者側のAARRRモデルは次のようになりました。

ステップ指標
認知Twitterのシェアからの流入数
利用開始開発者としての登録数
定着3件/週以上投稿した開発者数
紹介Twitter連携数
収益有料プラン加入数

Twitterのシェアでのユーザー獲得から、有料プラン加入までの流れを数値として計測します。数値が悪いところを改善することで、プロダクト全体を改善することができます。この数値を見ながら、改善を行っていくことにしました。

著者
Hiroki Zenigami

テクニカルライター。元エンジニア。共著で「現場で使えるRuby on Rails 5」を書きました。プログラミング教室を作るのが目標です。

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