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ユーザーが抱える課題を元にアイデアを出す方法【プロダクト開発】

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ウェブサービスやアプリをつくるとき、まず必要になるのがアイデアになります。アイデアの出し方はいろいろありますが、たったひとつなによりも重要なことがあります。それはユーザーの抱える課題にフォーカスしていることです。

この記事では、課題にフォーカスすることの重要性や、アイデアの出し方について示します。この記事のとおりに出したアイデアでないとプロダクトはうまくいかない、というわけではもちろんありません。成功したプロダクトの数だけやり方はあると思います。

ただ、私はこれまで20以上のプロダクトをつくり、たくさんの失敗とほんのわずかな成功を経験してきました。このことから、ユーザーの抱える課題にフォーカスすることは、失敗する可能性を限りなく減らせる確実な方法のひとつといえます。

著者
Hiroki Zenigami

テクニカルライター。元エンジニア。共著で「現場で使えるRuby on Rails 5」を書きました。プログラミング教室を作るのが目標です。

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アイデアとはなにか

そもそもプロダクトにおけるアイデアとはなんでしょうか。それこそがユーザーの抱える課題です。アイデアというと解決策や使う技術だと思われがちですが、解決策や技術はユーザーの抱える課題からほとんど必然的に決まるものです。

プロダクトがユーザーのどんな課題を解決するのか。これこそがアイデアです。プロダクトのよしあしは、アイデア──つまり課題ですべてが決まります。

よいアイデアとはなにか

では「よいアイデア」とはどんなアイデアでしょうか。プロダクトをつくるのは、ただのアイデアではなくよいアイデアでないといけません。よいアイデアとは、次の3つを満たすものをいいます。

  1. たくさんのユーザーが抱えている課題であること
  2. 課題による痛みが大きいこと
  3. 強い原体験があること

この3つを満たすものがよいアイデアといえます。たとえばレシピ共有サービスについて考えてみます。世の中には「ごはんをつくらないといけないけどなにをつくればいいかわからない、どうつくるかわからない」という人がたくさんいます。

ごはんは食べないと生きていけないし、おいしいものを食べたい。でもレシピがないと献立が決まらない、おいしくつくれる確証もない。つまり料理という課題による痛みがとても大きいのです。上記の1と2を満たす、よいアイデアの候補といえます。

よいアイデアにとって重要な「原体験」

よいアイデアの3つの要素のうち、軽視されがちだがもっとも重要なのが原体験です。原体験とは、自分が体験した課題にもとづくもの、あるいはとても近い誰か、たとえば家族や親友などが体験した課題にもとづくものをいいます。

プロダクト開発において重要なのは、そのアイデアに対して、自分、まわりの人、あるいはユーザーが強く共感できることです。強い原体験はプロダクトをつくる強い原動力になり、立ちふさがる困難に立ち向かう力になります。

また、プロダクト開発はメンバーやユーザーなど、たくさんの人を巻きこむことになります。アイデアに共感できると、いろんな人が力になってくれます。強い原体験があること、自分がいちばんのユーザーになれるアイデアであること。アイデアを出すときはこのことを大切にすべきだといえます。

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アイデアの出し方

よいアイデアがもつべき要素について書いてきました。では実際にどうやってアイデアを出せばよいのでしょうか。アイデアを出す方法はシンプルで、自分が抱えている課題を出してみることです。あるいは家族や親しい人が抱えている課題でもよいでしょう。

「これを解決したい!」と強く思えたなら、それはよいアイデアの重要な候補です。アイデアが思いつかないときは、課題に対してアンテナを張りながら日々を過ごしてみるのもよいでしょう。意識してみると、いくつもの課題がみつかるはずです。

重要なのは、前述したとおり強い原体験があること、さらにその課題に強く共感できることです。よいアイデアの要素である「その課題を抱えているユーザーの数」「課題による痛みの大きさ」については、今後ユーザーインタビューなどで検証していくので、今はそこまで深く考えなくてよいです。まずは「原体験」と「共感」というキーワードを外さないように考えてみましょう。

また、アイデアをたくさん出す必要はまったくありません。よくインターネット上の記事ではアイデアをたくさん出す方法についてみかけます。たとえばマンダラートやオズボーンのチェックリストなどがあります。ただ、強い原体験のある課題なんてそうそうみつかるものではありません。たったひとつでも課題がみつかれば、それはすぐれたアイデアになりえます。

事例

アイデアを出す過程の事例について、筆者の例を示します。たとえば私は第一子がうまれたとき、育児休業を1年間とりました。男性で1年間もの育児休業をとった人は当時すくなく、勤めていた上場企業でもはじめてでした。とにかく情報がありません。

妻や親族との関わり方、子育てのしかた。育児休業中の会社との関わり方、育児休業が明けたあとの働き方。たくさんの課題が見えてきました。今後自分がまた育児休業をとるときのために、あるいは同じような経験を今後する方のために、この課題を解決したい!とそのときは強く思いました。

この課題から、たとえば「長期間の育児休業をとった父親が直面する課題を解決するプロダクトをつくりたい」というアイデアがうまれます。こうした強い原体験があると、つくる上での原動力になり、また課題に直面した当時のストーリーを伝えることで、まわりの人やユーザーの共感を生むことができます。

まとめ

アイデアを出すときは、まず自分の原体験にある課題にフォーカスして考えます。「解決したい!」と強く思える課題がみつかれば、それがよいアイデアになります。わくわくするアイデアがみつかったら、さっそくリーンキャンバスを用いてアイデアを整理してみましょう。

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Hiroki Zenigami

テクニカルライター。元エンジニア。共著で「現場で使えるRuby on Rails 5」を書きました。プログラミング教室を作るのが目標です。

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