グロースサイクルを定義しよう

この章では、いよいよ実際のプロダクトをつくっていきます。機能をつくるのはもちろん、つくった機能を継続的に改善していきます。どの機能をつくるかはユーザーストーリーマップで決めましたが、改善についてはどういう方針で行っていけばいいのでしょうか?これは、グロースサイクルという道具をもとに決めていきます。

グロースサイクルは、プロダクトのグロース=成長を定義した循環モデルのことをいいます。例を見た方がはやいので、次に一般的なブログサービスにおけるグロースサイクルを示します。

グロースサイクル

図では、起点となるコンテンツがふえると読者がふえ、ファンがふえ──最終的に読者がふえるというループになっています。こうすることで、プロダクトの各要素のつながりが見えてきます。

たとえばある要素が弱いと、これに起因してすべての要素に影響が出てしまいます。この場合に、その要素を数値で計測して改善の取り組みを実施します。数値を改善することで、プロダクト全体にいい影響を及ぼしてくれます。グロースサイクルを定義して、プロダクトを継続的に改善するための土台をつくりましょう。

まとめ

グロースサイクルはプロダクトの成長を定義した循環モデルのこと。継続的な改善のための土台となります。

やってみよう

プロダクトのグロースサイクルを定義しましょう。プロダクトの要素を洗い出し、それらが循環するように矢印でつなげてみましょう。

関連記事

グロースサイクルについては、「グロースサイクルを定義する方法」で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

例:tsukuri

tsukuriは開発者とユーザーからなるコミュニティサービスです。開発者がコンテンツを投稿して、ユーザーがリアクションやコメントなどをおこないます。このグロースサイクルについて、プロダクトの要素を洗い出して矢印でつないでいったところ、次のような図になりました。

グロースサイクルの例

グロースサイクルを定義することで、これまで見えていなかったプロダクトにとっての重要な指標が見えてきました。たとえばユーザーをふやすには投稿をふやすこと、投稿をふやすにはユーザーからのリアクションやコメントをふやすこと、などです。次のセクションでは、プロダクトになくてはならない利用規約をつくっていきます。

著者
Hiroki Zenigami

テクニカルライター。元エンジニア。共著で「現場で使えるRuby on Rails 5」を書きました。プログラミング教室を作るのが目標です。

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