このブログはNext.js+Contentfulで自作していて、長く運営してきました。技術ブログを始めようとするとき、選択肢として考えられるのが〈自作するかどうか〉だと思います。
この記事では「技術ブログの自作ってどうなんだろう」という疑問に対して:
について書きます。この記事を読むことで、技術ブログを自作するかどうかの判断材料になると思います。
このブログを元にした体験談も書いているので、ブログ作りの参考になればうれしいです。
ここでいう技術ブログの自作とは、「ブログを自分で開発・運用すること」です。WordPressやブログサービス、静的サイトジェネレーターなどのツールを使わずに、自分でコードを書きつつ開発することをいいます。
技術ブログの自作は、経験上:
と考えています。これについて、技術ブログを自作するメリット・デメリットの観点から書いていきます。
loading...技術ブログの自作は、次の4つのメリットがあります:
技術ブログを自作しようと考えるとき、まっさきに思いつくのが「技術的な成長」だと思います。使ってみたい技術がある、身につけたいスキルがある、などですね。
例えばRuby on RailsやGoのスキルを高めたいからそのフレームワーク・言語を使って作れる、というのは自作の大きなメリットです。
また表示パフォーマンスを追求できるのも大きいです。ブログサービスは表示が遅いところがほとんどで、WordPressもサーバーによっては早くなりますが、自作にはかないません。
例えばNext.jsのようなフレームワークを使うと:
といった、高速化にとことんこだわれます。こういったフロントエンドのスキルは、技術的な成長にもつながります。
また、維持費がかからないようにもできます。VercelやNetlifyといったサーバーは個人用途では無料で、ContentfulやmicroCMSといったHeadless CMSも無料の範囲で利用可能です。
パフォーマンスの高いブログを低コストで運用できるのは魅力的ですね。
最後に、ブログを自作したという経験は対外的にも大きなアピールポイントになります。転職・副業に活かしたいという考えをもっているなら、自作という選択肢を検討するといいと思います。
反対に、技術ブログを自作するデメリットは次の5つがあります:
技術ブログを自作すると、言語・フレームワークやそれに依存するライブラリをアップデートする必要が出てきます。技術的な挑戦という意味で開発中はいいですが、いざメンテナンスするとなると面倒だったりします。
これはブログの更新が止まってしまう大きな要因のひとつです。
また、実装方法によりますが、ブログサービスやWordPressより記事を更新する方法が手間になりがちです。
更新のUXが徹底的に考えられているブログサービスなどに比べると、自作のシステムは記事の更新がわずらわしくなりがちで、これもブログの継続という意味ではデメリットになります。
ブログの自作は費用もかかってきます。例えばRailsのようなアプリケーションサーバ・データベースが必要な技術構成だと、個人としては大きな費用がかかります。
コストを抑えようとすると、今度はパフォーマンスが下がってしまいます。今後数年、数十年と運営することを考えると、コスト面もしっかり検討したいです。
セキュリティの担保も必要です。データの更新部分も自作する場合、セキュリティの知識がないと攻撃を受けることにつながります。
最後に、SEOの知識が必要になります。技術ブログは性質上ほとんどが検索流入になります。ただ、記事を公開しただけでは検索エンジンの流入はふえづらいです。これはHTML・内部リンクなどの最適化が必要になるためです。
ここに技術的な興味をもって取り組めるならいいですが、興味がないとつらいです。また、検索流入の必要がないなら問題にはなりません。
上述の通り、技術ブログは〈ブログを継続する〉という意味だと一番ハードルの高い選択肢です。
元も子もないですが、あまり継続のことは考えず、成長・興味という点で好きなように作るといいと考えています。
各技術については、例えば次のような選択肢が考えられます:
項目 | 内容 |
---|---|
言語 | Ruby, Node.js, Go, Python, PHP |
フレームワーク | Ruby on Rails, Django, Laravel |
データベース | RDM, Headless CMS (Contentful, microCMS) |
サーバー | AWS, Heroku, Vercel, Netlify |
このブログはNext.js+Contentfulで開発していて、言語としてはTypeScriptを採用しています。この背景は技術的な興味で、単純に:
というのが理由です。
私は過去にRailsで技術ブログを作り、1年以上運用したことがあります。管理画面も自分で作りましたが、とにかく記事の更新が面倒でした。
ライブラリのアップデートへの追随も面倒で、維持費を抑えた結果パフォーマンスもわるくなりました。
自作ブログにおいて、継続することを前提にするなら、記事の管理のしやすさ・維持費・表示パフォーマンスは大切だと思っています。Next.js+Contentfulならこの点をクリアできるということもあり、採用にいたりました。
技術ブログを継続するモチベーションという意味でも、個人的には問題になっていません。たくさんの方に読んでいただいて、ブログを始めてからTwitterのフォロワーもふえ、コメントをもらうこともあります。
広告を貼ることで収入も生まれつつあります。技術ブログにかける時間をかなりとっているので、自作という選択肢は間違っていなかったと思っています。
もし技術ブログを継続する前提で、時間をあまりかけることを考慮していないなら、ブログサービスやWordPressを採用する方がいいと思います。
技術ブログについては、メリットや作り方などを次の記事で詳しく書いています。長いですが、必要なところだけつまみ読みする形で参考にしてみてください。