テクニカルライティングについて学びたいとき、どの本がいいか分からない、という悩みはないでしょうか?世の中にはたくさんの本がありますが、この記事ではテクニカルライティングの本の選び方を解説した上で、おすすめの本として次の3冊を紹介します。
私はテクニカルライターとして開発ドキュメントを書く仕事をしています。また、副業でも技術書を書いたり、技術系の雑誌に寄稿したりしています。こういった経験を元に書いていますので、よかったら参考にしてみてください。
テクニカルライター。元エンジニア。共著で「現場で使えるRuby on Rails 5」を書きました。プログラミング教室を作るのが目標です。
テクニカルライティングの本の選び方
まず、そもそもどのようにテクニカルライティングの本を選べばいいのかを解説します。本の選び方を整理しておくことで、本を選ぶときの基準になります。具体的には、次の3つのことを確認します。
- 出版日は古くないか
- 自分のスキルに合っているか
- 読みやすいか
それぞれについて説明していきます。
1. 出版日は古くないか
まずはじめに、テクニカルライティングという分野は古くからあります。このため、2000年より前など、昔に出版された本もあります。もちろん変わらない本質もありますが、やはり今となってはそぐわない内容もあります。古すぎない本であること、というのがひとつの基準になります。
2. 自分のスキルに合っているか
また、私も過去に経験したことですが、勉強を始めたばかりのときにレベルの高い本を読むと、ほとんど理解できないどころか、学習するモチベーションが下がってしまうことがあります。同じような経験はないでしょうか?こうならないためにも、自分のスキルに合った本を選ぶことが重要です。
3. 読みやすいか
最後に、本の書き手によって文章が変わるのはもちろんですが、同じ本でも読む人によって読みやすかったり、そうでなかったりします。解決策としては、商品ページで試し読みができる本もあるので、試し読みができる本については読みやすいかどうかを見てみてください。
テクニカルライティングの本でおすすめの3冊
それでは本題として、テクニカルライティング関連の本でおすすめのものを紹介していきます。ここでは、次の3冊を紹介します。
1. 技術者のためのテクニカルライティング入門講座
まず一冊目は「技術者のためのテクニカルライティング入門講座」です。この本では、一文を短くする、重要なことを先に書く、カッコの使い分けなど、テクニカルライティングの基本を学ぶことができます。
この本の特徴としては実践が豊富で、取扱説明書や提案書、メールなどについて、文章の作成例と解説があります。分かりやすい図も豊富で、ページ数も220ページと多くないので、タイトルの通り入門書としておすすめです。
2. 理工系のためのよい文章の書き方
次に「理工系のためのよい文章の書き方」ですが、こちらは大学教授をされている方による本です。読み手を意識する、重要なことを先に書くといった7つの原則など、トピックごとに学びの多い本になっています。ぜひ目次を確認してみてください。
この本も図が豊富で、208ページと多くないので読みやすいです。タイトルに「理工系のための」とありますが、これに限らず、テクニカルライティングの入門書として最適な一冊です。
3. 日本語スタイルガイド(第3版)
最後に紹介する「日本語スタイルガイド(第3版)」はより教科書的で、テクニカルライティングという分野が生まれた歴史から学べます。文法や用語、表記について、「は」と「が」の使い分け、読み手のためのライティングなどが詳しく学べます。
図が少ない一方で330ページもあるのでやや読みづらいですが、すべてを理解するというよりはガイドブックとして使うと役に立ちます。私も手元に常に置いていて、文章を書いていて困ったときにピンポイントで読んでいます。
なお、日本語スタイルガイドは3級 テクニカルライティング試験を受けるときは必ず読みたい本です。この試験については、次の記事をご覧ください。
テクニカルライティングの本を読み放題で読む方法
テクニカルライティングに関するいくつかの本は、Kindle Unlimitedでも読むことができます。例えば「生涯使える大人の文章力」などのテクニカルライティング関連の本が読み放題になります。テクニカルライティング以外の本もたくさん読めるので、お得に読みたいときは検討するとよさそうです。
おわりに
テクニカルライティングの本を選ぶときの基準と、おすすめの本を3冊紹介しました。テクニカルライティングは仕事や日常のいろんなところで役に立つ技術なので、この記事で自分に合った本が見つかると嬉しいです。