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【レビュー】ゼロから始めるプロダクトマネジメントを読んだので感想を書きます

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私はプロダクトマネジメントやウェブサービス開発に関する本はとにかく読むようにしています(おすすめの本などありましたらぜひ教えてください!)。今回は本書「ゼロから始めるプロダクトマネジメント」を読んでみました。ひとことでいうとプロダクトマネジメントの基本をわかりやすいストーリー、読みやすい文体で読める、プロダクトマネジメントの「超」入門書です。

本書の参考文献にもあるアントレプレナーの教科書リーン・スタートアップはとてもいい本ですが初学者にはわかりづらいところがあり、また実践向けに体系化されたものでもありません。RUNNING LEANはこれを解決した実践書ですが、本書はさらに読みやすく、プロダクトマネジメント全体を俯瞰することができます。本書を読んだあとで、上記書籍を読むとより理解しやすいと思います。

本書の対象は、これからプロダクトマネジメントをはじめる方、プロダクトマネジメントとはなにをする人かがわからない方になると思います。こういった方が本書を読むことで、プロダクトマネージャがどういうことをする人か、プロダクトをつくるプロセス全体などを俯瞰できます。

主人公が中学生ということもありますが、ストーリーがわかりやすく、文章がとても読みやすいです。ページ数も多すぎないので、はやい方であれば1時間で読み終えられます。私が中学生、高校生のときに読んでも十分理解できる内容だな、と思います。内容が薄いかというとまったくそういうことはなく、ストーリーをとおしてプロダクトマネジメントの本質を十分理解できます。

もし将来私のこどもが開発に興味をもったら、ぜひ本書を薦めたいと思いました。開発だけでなく、たとえばカフェや旅館など「なにかをはじめる」ときにはプロダクトマネジメント全般の知識が大いに役立ちます。なにかをはじめるときに読んでもらいたい、読む障壁の低い本です。

本書の内容はアプリ開発という題材です。アプリが解決を目指す課題とその解決策を、仮説立案やユーザインタビューをとおして検証していきます。検証できる必要最低限の機能をつくり、KPIを計測し、LTV>CACをめざします。

つまりアプリ開発の基本パターンであるCustomer-Problem Fit→Problem-Solution Fitを経てProduct-Market Fitをめざす流れをストーリーとして読めます。また、体系的な知見も整理されています。

感想としては、わかりやすくも実践的な内容が書かれているところに読みごたえがありました。たとえばHookモデルというフレームワークがあります。外的要因でアプリを起動し、なんらかの行動をし報酬を得て、次の内的要因による起動につながる行動をする。次は外的要因がなくともアプリを起動する、という循環モデルで、こういった概念をストーリーベースでわかりやすく理解することができます。

ほかにもバリュー・プロポジションやAIDA、AARRRといったフレームワークについて学ぶことができます。本書はプロダクトマネジメントをはじめるときに読むと、全体を俯瞰できてとてもよいと思います。読むに際し、特別な知識は必要ありません。ぜひ、開発に関わるすべての方に読んでほしい本だと思いました。このような良書をご執筆いただき、著者の方に感謝いたします。

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著者
Hiroki Zenigami

テクニカルライター。元エンジニア。共著で「現場で使えるRuby on Rails 5」を書きました。プログラミング教室を作るのが目標です。

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