リーンキャンバスを書こう

ここまでのセクションで、解決したい課題とその顧客を見つけました。次は、これらをもとにリーンキャンバスを書いていきます。リーンキャンバスは、ひとことで言うとアイデアを整理するための道具です。

どんな課題を解決するのか、ターゲットは誰なのか、どうやって解決するのか。そのほかにも収益はどれくらいか、開発や運営にどれくらいお金がかかるのかといったビジネスモデルの面も記入します。こういったプロダクトに関するアイデアのすべてを、一枚の紙にシンプルにまとめます。

なぜリーンキャンバスが必要なのでしょうか。それは、あなたのアイデアを継続的にブラッシュアップしていくためです。いいかえると、失敗するプロダクトをつくらないためです。アイデアは、出した段階では想像でしかありません。つまり、ほとんどが仮説のみで成り立っています。うまくいけばいいな、というレベルのものです。そしてたいていの場合、失敗してしまいます。

これを「失敗しない」レベルに持っていくためには、仮説を検証しなければなりません。リーンキャンバスを書いて、仮説を洗い出し、ユーザーインタビューをとおして検証します。これを繰り返すことで、アイデアをブラッシュアップでき、結果としてプロダクトが失敗する可能性を減らすことができるようになります。

リーンキャンバスでアイデアを整理して、失敗しないプロダクトの基礎をしっかりと固めましょう。

まとめ

リーンキャンバスは、あなたのアイデアを一枚の紙に整理したものです。これをもとにユーザーインタビューをして、アイデアをブラッシュアップしていきます。

やってみよう

あなたの解決したい課題をもとに、リーンキャンバスを書いてみましょう。これから何度も修正することになるので、完璧をめざさず、15分以内で終わるようすばやく書いてみましょう。

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リーンキャンバスについては、「リーンキャンバスの作り方」で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

例: ユーザーコミュニティ

私は解決したい課題として次のように決めました。

私が解決したい課題は、プロダクトの開発者にとって「自分のプロダクトをすきになってくれるユーザーをふやして、コミュニケーションをとりたい」、ユーザーにとって「すきなプロダクトをみつけて、応援したい気持ちを満たしたい」という課題です。

これをもとに、次のようなリーンキャンバスを考えてみました。

リーンキャンバスの例

私が解決したい課題には「開発者」と「ユーザー」、ふたつの役割があります。この場合は一枚のリーンキャンバスにふたつの内容を盛り込むか、リーンキャンバスを二枚に分けます。上の例では開発者についてしか書いていませんが、実際はどちらについてもリーンキャンバスを書く必要があります。

また、9つあるセクションの中で、現時点で深く考えて書くのは「顧客」と「課題」のところだけです。それ以外はユーザーインタビューで大きく変わるので、時間をかけすぎてはいけません。上の図は、全体で15分だけかけてサクッとつくり終えました。わからないところは空白のままにするのもひとつのやり方です。

著者
Hiroki Zenigami

テクニカルライター。元エンジニア。共著で「現場で使えるRuby on Rails 5」を書きました。プログラミング教室を作るのが目標です。

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